FPブログ

ファイナンシャル・プランナー(FP)の資格を持つ私が、本業と一線を画し、ボランティア活動として、いろいろ語ります。皆様のお役に立てたらいいな♪

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専業主婦による株式等譲渡所得と配当所得の税務申告実務

2006.02.05.Sun
大変長いタイトルになってしまいました(^_^;)
専業主婦と株式売買益(その4)
の続きと言いますか、税務申告を取り上げます。


今回の記事は、確定申告書B「第一表」「第二表」、
申告書分離課税用「第三表」、
「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」のコピー、
「平成17年分 所得税の確定申告の手引き ~確定申告書B~」、
「平成17年分 株式等の譲渡所得等の申告のしかた(記載例)」
を手元に用意してお読みください。
国税庁のホームページ内「確定申告等情報」
からPDFファイルにて印刷することも可能です。
もっとも、上記のページから直接入力して、
数字の入った申告書をプリントアウトすることも可能です(^^)


例として、下記の場合を取り上げます。
・氏名:西都 花子 (さいと はなこ)
    ※西都次郎氏の控除対象配偶者である。
・住所:東京都渋谷区神南○-△-□
・平成18年1月1日現在の住所:同上
・平成17年分 給与所得の源泉徴収票より
  支払金額…300,000円
  給与所得控除後の金額…0円(←給与収入65万円までは、給与所得0円です)
  所得控除の額の合計額…380,000円(基礎控除のみ)
  源泉徴収税額…15,000円
  年調定率控除額…0円
  支払者の氏名…○○市教育委員会
・平成17年中の配当収入(全て上場企業)…負債の利子は無いものとする
  A製薬より12,000円(うち源泉徴収所得税840円、同住民税360円)
  B電機より1,300円(うち源泉徴収所得税91円、同住民税39円)
・平成17年分の株式等譲渡所得(全て上場株式等の売買による)
  X証券…280,000円(うち源泉徴収所得税19,600円、同住民税8,400円)
      収入金額1,310,000円、費用1,030,000円
  Y証券…50,000円(特定口座・源泉徴収なし)
      収入金額1,050,000円、費用1,000,000円
  Z証券…▲100,000円(特定口座、源泉徴収0円)
      収入金額1,700,000円、費用1,800,000円


まず最初に「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」を
作成しましょう。同じ用紙2枚の間にカーボン紙を入れて書くなり、
1枚に書いて両面コピーを取るなど、提出用のほかに
自分の手元に残す控えも作成しましょう。

計算書「1面」から記載します。
・【平成  年分】(申告書の一番上)の空欄に「17」を記入し、
 「平成17年分」とする。
・住所、氏名、氏名のフリガナ、電話番号、職業を記入する。
・「1 所得金額の計算」欄の右側「上場分」欄の
 ・「譲渡による収入金額 ○1」欄と「小計 ○3」欄に
  「4,060,000」(X・Y・Z証券での収入金額の合計)を記入する。
 ・「取得費(取得価額) ○4」欄と「小計 ○7」欄に
  「3,830,000」と記入する。
  (↑3社での取得費および譲渡に要した費用の額等を合計した額)
 ・「差引金額 ○9」欄、「所得金額 ○11」欄、
  「繰越控除後の所得金額 ○13」欄に「230,000」と記入する。
計算書「2面」は、取得費の特例を活用する場合、
一般口座での売買を申告する場合に記載します。 
上記の西都花子さんは、2面に記載する必要がありません。


続いて、申告書B「第二表」を用意しましょう。
・平成□□年分(申告書の一番上)の□内に1と7を記入し、
 「平成17年分」とする。
・住所、氏名、氏名のフリガナを記入する。
・給与所得と配当所得と株式等譲渡所得をそれぞれ
 「所得の内訳(源泉徴収税額)」欄に 記入する。
  支払者の氏名・名称欄には、給与を支払う事業者、配当を支払う会社、
  株式の売買を行った証券会社の名前が入ります。
  収入金額欄には、給与の「支払金額」、配当は源泉徴収前の金額、
  株式等譲渡所得は売却代金の総額を記載する。
  源泉徴収税額欄には、所得税の源泉徴収税額を記載する。
  ※株取引に関しては、源泉徴収税額があるX証券だけでなく、
   Y証券とZ証券も記載するようにしましょう。
・配当所得に関する事項(申告書の一番下)に、
 それぞれの銘柄、収入金額、必要経費等(0円)、差引金額を記載する。
○住民税・事業税に関する事項欄内
 「住民税 配当割額控除額」欄に、
 配当所得から差し引かれた住民税額を記載する。
 「住民税 株式等譲渡所得割額控除額」欄に、
 特定口座から差し引かれた住民税額を記載する。

 この事例では、配当割額控除額は399円、
 株式等譲渡所得割額控除額は8,400円を書き入れる。


今度は、申告書B「第一表」です。
・平成□□年分(申告書の一番上)の□内に1と7を記入し、
 「平成17年分」とする。
・住所、氏名、氏名のフリガナを記入する。
・「平成 年1月1日の住所」欄に「同上」と記入する。
 (↑平成18年1月1日現在の住所地で平成18年度の住民税が課税される)
・氏名とフリガナを記入する。
 苗字と名前の間は1文字あける。
・性別、職業、電話番号などを記入する。
・生年月日を記入する。最初の1マスは、昭和生まれなら「3」と書く。

ようやく、核心に突入です(^_^;)
・「収入金額等 配当 ○オ」欄に「13300」と記入する。
・「収入金額等 給与 ○カ」欄に「300000」と記入する。
・「所得金額 配当 ○5」欄に「13300」と記入する。
・「所得金額 給与 ○6」欄に「0」と記入する。
・「所得金額 合計 ○9」欄に「13300」と記入する。
・「所得から差し引かれる金額 ○25」欄に「380000」と記入する。


今度は、申告書(分離課税用)「第三表」へ移ります。
・「収入金額 分離課税 株式等の譲渡 上場分 ○ツ」欄に、
 「4060000」と記入する。
・「所得金額 分離課税 株式等の譲渡 上場分 ○60」欄に、
 「230000」と記入する。
・「税金の計算 総合課税の合計額 ○9」欄に、
 「13300」と記入する。
・「税金の計算 所得から差し引かれる金額 ○25」欄に、
 「380000」と記入する。
・「税金の計算 課税される所得金額 ○9対応分 ○65」欄を、
 「0」のままにする。
※所得控除38万円で、総合課税の所得13,300円を引きました。
 この時点で、所得控除が366,700円残っています。
・「税金の計算 課税される所得金額 ○59○60対応分 ○68」欄を、
 「0」のままにする。
※株式等譲渡所得230,000円を全額、所得控除で差し引くため、
 課税所得は0円となります。
・「税金の計算 税額 ○65対応分 ○72」欄、
 「税金の計算 税額 ○68対応分 ○75」欄、
 「税金の計算 ○72から○78までの合計 ○79」欄に、
 それぞれ「0」と記入する。

ここで、申告書B第一表に戻ります。
・「税金の計算 上の○28に対する税額又は第三表の○79 ○27」
 欄に「0」と記入する。
・「税金の計算 差引所得税額 ○32」欄、
 「税金の計算 再差引所得税額 ○35」欄、
 「税金の計算 定率減税額 ○36」欄に、
 それぞれ「0」と記入する。
・「税金の計算 源泉徴収税額 ○37」欄に、
 「35531」と記入する。
 (↑給与・配当・特定口座から源泉徴収された税額の合計)
・「税金の計算 申告納税額 ○38」欄に、
 「-35531」と記入する。
・「税金の計算 第3期分の税額 還付される税金 ○41」欄に、
 「35531」と記入する。
・「還付される税金の受取場所」欄に、本人(西都花子)名義の
 金融機関の口座を記入する。口座番号は左詰め。

申告書を書き終えたら、第一表の1枚目と3枚目に押印します。
あとは、給与所得の源泉徴収票、特定口座年間取引報告書を添付して
提出するのみです。 (配当の件数が多い場合は、計算書を作成しましょう)
2ヶ月以内に、還付金35,531円が振り込まれてきます(^^)


今回の事例では、給与収入から源泉徴収税額がありましたが、
これが無かったとしても20,531円の還付です。


最後に、皆様へお願いがあります。
配当割額控除額と株式等譲渡所得割額控除額からの還付
(この事例では8,799円)は、
今年6月以降の手続きとなります。
平成18年度の住民税賦課が6月1日以降であるため、
それより早く「課税決定による還付」が出来ないのです。
また、市町村によっては、事務処理上の理由などで、
還付の通知分送付や口座照会・確認が7月、
振込が8月といった具合に、さらに後へずれこむことが考えられます。
確定申告から半年経っての還付は遅すぎると思われることでしょう。
遅くなっても必ず還付しますので、温かい目で見守ってやってください。


…面と向かって口で説明すれば、かなり手短に済ませられるのに、
文章にすると膨大な量になりますね(^_^;)
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配当所得の税務申告実務(その2)

2006.02.04.Sat
配当所得の税務申告実務(その1)
の続きです。

今回の記事は、確定申告書A「第一表」「第二表」のコピー、
「平成17年分 所得税の確定申告の手引き ~確定申告書A~」
を手元に用意してお読みください。
国税庁のホームページ内「確定申告等情報」
からPDFファイルにて印刷することも可能です。
もっとも、上記のページから直接入力して、
数字の入った申告書をプリントアウトすることも可能です(^^)


この記事では、給与収入者が配当所得を申告して、
所得税の還付を受ける(&住民税の支払税額を下げる)
申告書の記入方法を解説します。


例として、下記の場合を取り上げます。
・氏名:風呂具 太郎 (ぶろぐ たろう)
・住所:東京都港区芝○-△-□
・平成18年1月1日現在の住所:同上
・平成17年分 給与所得の源泉徴収票より
  支払金額…4,000,000円
  給与所得控除後の金額…2,660,000円
  所得控除の額の合計額…935,350円
   内訳:社会保険料等の金額…502,350円
      生命保険料の控除額…50,000円
      損害保険料の控除額…3,000円
      基礎控除…380,000円(記載されていない)
  源泉徴収税額…137,900円
  年調定率控除額…34,480円
  支払者(勤務先)の住所…横浜市都筑区池辺町○○○○番地
  支払者の氏名…FF電子(株)
・平成17年中の配当収入(全て上場企業)…負債の利子は無いものとする
  A製薬より12,000円(うち源泉徴収所得税840円、同住民税360円)
  B電機より1,300円(うち源泉徴収所得税91円、同住民税39円)
  C電鉄より12円(源泉徴収0円)

余談だが、申告しないほうが有利である配当収入↓がある。詳しくは後ほど。
  D商事より300円(うち源泉徴収所得税21円、同住民税9円)


手書きにて申告書を作成する場合、第二表から記入すると、
数字の間違いを防ぎやすいです。
・平成□□年分(申告書の一番上)の□内に1と7を記入し、
 「平成17年分」とする。
・住所、氏名、氏名のフリガナを記入する。
・給与所得と配当所得をそれぞれ「所得の内訳(源泉徴収税額)」欄に
 記入する。
  収入金額欄には、給与の「支払金額」、配当は源泉徴収前の金額を記載する。
  源泉徴収税額欄には、所得税の源泉徴収税額を記載する。

・配当所得に関する事項(申告書の一番下)に、
 それぞれの銘柄、収入金額、必要経費等(0円)、差引金額を記載する。
・社会保険料控除欄を記載する。
  社会保険の種類欄には、「源泉徴収票のとおり」と記載する。
  支払保険料は、源泉徴収票から「502,350」と転記する。
※「源泉徴収票のとおり」と記入するのが面倒なら
 「源」とかいて○で囲ってもOK。以下同じ。
・生命保険料控除欄の「一般の保険料の計」欄に、
  「源泉徴収票のとおり」と記載する。
・損害保険料控除欄の「短期保険料の計」欄に、
  「源泉徴収票のとおり」と記載する。
○住民税・事業税に関する事項欄内
 「住民税 配当割額控除額」欄に、
 配当所得から差し引かれた住民税額を記載する。
 この事例では399円なので「399」と記載する。


次は第一表。
・平成□□年分(申告書の一番上)の□内に1と7を記入し、
 「平成17年分」とする。
・住所、氏名、氏名のフリガナを記入する。
・「平成 年1月1日の住所」欄に「同上」と記入する。
 (↑平成18年1月1日現在の住所地で平成18年度の住民税が課税される)
・氏名とフリガナを記入する。
 ブは「フ」と「゛」、グは「ク」と「゛」に分ける。
 苗字と名前の間は1文字あける。
・性別、職業、電話番号などを記入する。
・生年月日を記入する。最初の1マスは、昭和生まれなら「3」と書く。

ようやく、核心に突入です(^_^;)
・「収入金額等 給与 ○ア」欄に「4000000」と記入する。
・「収入金額等 配当 ○エ」欄に「13312」と記入する。
・「所得金額 給与 ○1」欄に「2660000」と記入する。
・「所得金額 配当 ○3」欄に「13312」と記入する。
・「所得金額 合計 ○5」欄に「2673312」と記入する。
・「所得から差し引かれる金額 ○6から○15までの計 ○16欄」、
 「所得から差し引かれる金額 合計 ○20欄」に、
 それぞれ「935350」と記入する。
・○5欄「2673312」から○20欄「935350」を差し引き、
 1737962円。
 「税金の計算 課税される所得金額(○5-○20) ○21」欄に、
 「1737000」と記入する。(千円未満は切り捨てる)
・「税金の計算 上の○21に対する税額 ○22」欄に、
 「173700」と記入する。(課税所得330万円までは税率10%)
・「税金の計算 配当控除○23」欄に「1332」と記入する。
 (課税所得1,000万円部分は配当所得の10%の配当控除を受けられる。
  なお、1円未満の端数は「納税者有利」の考えにより、切り上げる)
・○22から○23を引いて算出した「172368」を、
 「税金の計算 差引所得税額 ○26」欄と
 「税金の計算 再差引所得税額 ○28」欄に記入する。
・定率減税が2割あるので、
 172,368×0,2=34,473.6 端数切り上げ→「34474」を
 「税金の計算 定率減税額 ○29」欄に記入する。
・「税金の計算 源泉徴収税額 ○30」欄に、
 源泉徴収税額の総額である「138831」を記入する。
 (137,900円+840円+91円の合計↑)
・「税金の計算 申告納税額 ○28-○29-○30
  還付される税金 ○32」欄に「937」と記入する。
・「還付される税金の受取場所」欄に、本人(風呂具 太郎)名義の
 金融機関の口座を記入する。口座番号は左詰め。

申告書を書き終えたら、第一表の1枚目と3枚目に押印します。
あとは提出するのみです。
2ヶ月以内に、還付金937円が振り込まれてきます(^^)


なお、風呂具太郎さんにはD商事からの配当金300円がありましたが、
あえて申告せず、源泉徴収のみで終了しました。
これは、その300円を申告すると、税額が増えてしまうからです。
○21欄で千円未満を切り捨てるわけですが、
上記の例では962円を切り捨てたのに対して、
D商事の配当も申告すると262円しか切り捨てられず、
課税される所得金額欄が千円増えて「1738000」円に
なってしまうからです。
以下、
 ○22欄 173800円
 ○23欄   1362円
 ○26欄 172438円
 ○28欄 172438円
 ○29欄  34488円
 ○30欄 138852円
 ○32欄    902円 (←還付される税金)
…となり、所得税の還付金額が35円減ってしまうのです(^^;


せっかく確定申告するのですから、端数処理にも細心の注意を払って、
節税したいものですね(^^)
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